<< 【NPO法人歴史資料継承機構じゃんぴん特別企画】おうちで古文書、おうちで資料保全 その1 | main | 【NPO法人歴史資料継承機構じゃんぴん特別企画】おうちで古文書、おうちで資料保全 その3(最終回) >>

【NPO法人歴史資料継承機構じゃんぴん特別企画】おうちで古文書、おうちで資料保全 その2

NPO法人歴史資料継承機構じゃんぴん代表理事の西村慎太郎です。

昨日からはじまった南伊豆町肥田家文書保存・調査活動代替企画、

「おうちで古文書、おうちで資料保全」の第2回目です。



昨日、掲載したのは享保15年の「秣山論石部・岩地願書扣写・同當村返答書之扣写」。

伊豆国伊浜村と岩地村・石部村との山の土地をめぐる争論の話しです。

肥料である秣を手に入れるに使うため、伊浜村・岩地村・石部村などで使う共有土地を、

伊浜村の人びとが立ち入らせてくれなくなった、ということを岩地村・石部村が訴えます。



当時、伊浜村は上野国館林藩領(出張所は近くの石部村にありましたが、お城は遠いww)、

岩地村・石部村は幕府直轄の領地でしたので、問題は簡単に解決せず、

幕府の評定所、現在でいえば最高裁判所で審議されることとなり、

伊浜村の言い分を幕府が問い合わせた時の古文書が本日のものです。

短い文章ではありますが、幕府の高官のお役人が登場します。







機翻刻
如是目安差上候間、双方
致誓詞論所江立合、場所
無相違様、壱枚絵圖仕立、
返答書相添、来月廿一日
評定所江罷出、可對決、
若於不参者、可為曲事、
但双方百姓幷絵師誓
詞案文者、石部村名主
長三郎・岩地村名主三
郎右衛門江相渡、遣之
者也、
 戌八月十一日
              播磨印
        御用方無加印
              筑後
              下野印
        御用方無加印
              肥後
              美濃印
              越前印
              信濃印
              河内印
              豊前印

供内容把握
目安:訴訟人より提出された訴状。史料では「訴状」の語も使われる。目安を受けて「目安糺」という審査を経て、裁判で争う必要があると認められた場合、本目安として受理され、裏書を施され(目安裏書)、実際の裁判が展開された。今回の史料が目安裏書の写しである。

曲事(くせごと):してはならないこと、法に違反する行為。転じてそのような罪によって処罰すること。

案文:文書の草案・下書きのこと。すでに「案」の語については律令の中でも記されている。

戌八月十一日:享保十五年(一七三〇)。

播磨:勘定奉行筧正鋪(まさはる)。下総・武蔵での開墾や溜池の開発などを行う。

筑後:勘定奉行松波正春。のちに大岡忠相の後継者として江戸南町奉行に就任し、「公事方御定書」改訂を行う。

下野:勘定奉行稲生正武。

肥後:勘定奉行駒木根政方。

美濃:江戸北町奉行諏訪頼篤。

越前:江戸南町奉行大岡忠相。

信濃:寺社奉行小出英貞。丹波園部藩主(26700石)。

河内:寺社奉行井上正之。常陸笠間藩主(6万石)。

豊前:寺社奉行黒田直邦。常陸下館藩主(2万石)。
| - | 05:38 | comments(0) | - | - | - |
Comment










08
--
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
--
>>
<<
--
Profile
New entries
Archives
Recent comment
Recent trackback
Mobile
qrcode
Links
Others
無料ブログ作成サービス JUGEM