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シンポジウム「ふくしまの未来へつなぐ、伝える ―地元から立ち上がる資料保全と歴史叙述―」終了

NPO法人歴史資料継承機構じゃんぴんです。

4月21日に福島県郡山市の郡山市民プラザ大会議室において、

ふくしま史料ネットによるシンポジウム「ふくしまの未来へつなぐ、伝える供廚開催され、

当会代表理事・西村慎太郎が基調講演を行いました。

それに引き続き、大熊・飯舘・矢吹・郡山からの個別報告がありました。

御招き頂いたふくしま史料ネットの皆さん、参加者の皆さんには心より御礼申し上げます。



なお、当日のレジュメを以下に上げます(図表・脚注なし)。

PDFファイルで御入用の方はお気軽にご連絡ください。

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2018年4月21日 ふくしま歴史資料保存ネットワークシンポジウム
「ふくしまの未来へつなぐ、伝える供-地元から立ち上がる資料保全と歴史叙述-」 於:郡山市民プラザ大会議室
浪江町請戸・双葉町両竹における歴史と文化の継承について
西村 慎太郎

はじめに −課題設定−
・福島第一原子力発電所事故におけるNPO法人としての歴史資料保全
・地域歴史資料を救出した先に何を目指すか
・他の事例との比較と課題の析出

機歴史資料を遺す活動について -前提-
1-1 福島県における歴史資料の継承
・文化財担当者、博物館学芸員、ふくしま歴史資料保存ネットワーク、茨城文化財・歴史資料救済・保全ネットワーク(茨城史料ネット)、「筑波大学 復興・再生支援プログラム 東日本大震災の記憶・記録の共有・継承による地域コミュニティ再生のための情報基盤の構築」をはじめとした県内外の様々な人びとの活動

1-2 NPO法人歴史資料継承機構じゃんぴんの活動
・ニューズレター『じゃんぴん』参照
・東日本大震災関係:2011年8月より茨城史料ネットに協力(レスキュー、保存処置やアイテムレベルの記述精査、学生指導)
・双葉町両竹泉田家資料の修復(東洋美術学校)

供福島第一原子力発電所事故以降の浪江町請戸の歴史資料保全について
2-1 浪江町請戸について
・浪江町東端の港町。近世における東廻り航路の寄港地の一つ
・近代以降は鰹漁と鰹節生産が盛ん
・東日本大震災の津波により、約600戸が全壊流出
・死者・行方不明者は浪江町請戸・中浜・両竹(旧請戸村)合せて154人
・原発事故の影響によって避難指示解除準備区域に指定

2-2 請戸における歴史資料保全と継承の活動について
・東日本大震災に伴う津浪によって請戸地区の歴史資料(個人・寺社)の全てが流出
・請戸区公文書も水濡れによるダメージ(東北大学災害科学国際研究所による作業中)
・『浪江町史』編纂のために収集された資料の複製、写真資料は教育委員会に現存
・郷土史家・鈴木孝一氏による『請戸小史』(私家版)が現存
・2016年2月 請戸地区紺野廣光氏より泉田邦彦氏へ大字請戸誌の編纂・執筆依頼
 ⇒天野真志・西村慎太郎・松下正和・井上拓巳参加
・天野氏より出版社として蕃山房へ依頼 / 発行:請戸誌刊行委員会
・2017年9月シンポジウム「地域歴史遺産救出の先へ」における報告
・2018年5月刊行 A4判200頁。800部印刷 / 請戸全戸(375戸)配布

2-3 【請戸を取りまく歴史実践】レジャーと請戸
・請戸海水浴場:「福島県でも屈指の海水浴場で、夏の盛りには、大勢の家族連れで賑わいます。(中略)また、サーフィンに適した波が打ち寄せる海岸としても知られ、地元のサーファーはもとより関東地方など近県から多くのサーファーが訪れます」
・福島県教育会双葉部会『双葉郡誌』(児童新聞社、1909年)

・友明樓・常盤屋:鈴木良子『請戸村の語り部』 には「女郎屋」 / 8軒の「女郎屋」存在
・羽鳥屋:「しほ湯(塩湯)」
・請戸小学校・浪江東中学校による請戸海岸清掃奉仕作業
⇒170圓傍擇屮乾漾2010年7月。『広報なみえ』による)=盛況なレジャー施設
・請戸花火大会(もともとは漁協主催) / 潮干狩り(整理券配布による先着700名)

掘福島第一原子力発電所事故以降の双葉町両竹の歴史資料保全について
3-1 双葉町両竹について
・古代:ペトログリフの残る稲荷迫古墳 / 隣の郡山村が郡衙 / 磨崖仏
・中世:中世城郭・熊野信仰(熊野権現)の拠点
・町村法施行に伴う明治の大合併で請戸村の一部に
・昭和の大合併で両竹地区が浪江町と双葉町に分かれて編入(浪江町両竹・双葉町両竹)
・東日本大震災では死者53名・行方不明者1名(のちに関連死128名)
・2013年5月28日「帰還困難区域」(町内96%)と「避難指示解除準備区域」が設定
・震災復興祈念公園の建設予定

3-2 両竹における歴史資料保全と継承の活動について
・2011年8月泉田邦彦氏による泉田家資料の救出
 ⇒2017年8月泉田家資料2293点の目録作成・編成完了(担当 西村慎太郎)
・2017年9月シンポジウム「地域歴史遺産救出の先へ」における報告
・人びとの生活空間の上に復興祈念公園の建設予定のため景観も含め当該地域の歴史の全てが破壊されてしまうことの危機感
 ⇒朝日新聞社クラウドファンディングA-port「双葉町両竹の歴史と遺産を後世に!! 出版物を同地区の全戸に配りたい」募集開始(通称「両竹じゃんぴん」)
 ⇒活動予定:2020年双葉町両竹の歴史・文化を後世に遺す本の刊行
  ⇒活動の見直し:ヾ行開始を2019年に前倒し(早い方がいいため)
          ▲屮奪レット1年1冊で10冊本とする(継続し次世代に繋げる)
          「もろたけ歴史通信」(PDF版)を双葉町ポータルサイトで更新
  ⇒アピール:2017年10月18日から2018年2月7日(支援金募集最終日翌日)まで毎日両竹のコラム執筆⇒【発見】毎日更新することは反響が多いのみならず、歴史研究者として自身のレベルアップに結実
⇒目標額:66万円(最終的に84万6000円。ネットでの支援のみ)

3-3 【両竹を取りまく歴史実践】近世医療と両竹
・【時間の都合で割愛】『国文研ニューズ』No42

検Г修譴任睥鮖忙駑舛楼笋蕕覆ぁ 櫂瀬爐畔神大合併−
4-1 小河内ダムに沈められた村
・明治22年(1889)小河内村成立(原・留浦・河内・川野)
・大正15年(1926)西多摩郡小河内村に貯水池選定
・昭和6年(1931)小河内村による反対表明⇒説得により了承 / 買収開始
・昭和13年(1938)11月12日起工式
・昭和18年(1943)10月5日戦争激化により工事中断
 ⇒セメント資材の確保が困難
 ⇒村山・山口堰の防護が急務で機械徴用
 ⇒すでに移転がはじまっていたが食糧増産運動のために帰村
・昭和23年(1948)東京都によって建設工事再開
・昭和27年(1952)ダム破壊のため山村工作隊派遣 ⇒検挙
・昭和28年(1953)定礎式
・昭和30年(1955)小河内村・氷川町・古里村が合併して奥多摩町に成立
・昭和32年(1957)竣工
小河内村における「地域歴史遺産」
・戦前:『小河内貯水池郷土小誌』(東京市、1938年)刊行
・戦後:水道局『小河内貯水池の栞』刊行
・昭和28年(1953)東京都による小河内文化財総合調査⇒郷土芸能の映像化など
・昭和29年(1954)5月東京都文化財保護委員会による山村民具・民家・習俗調査
⇒総合調査の必要性
・昭和29年(1954)12月建造物・埋蔵文化財・民俗資料調査
・昭和30年度より古文書調査(実際数日間の調査 / 伊木寿一、宗京奨三・木村礎ら)
・昭和30年(1955)東京都教育委員会「小河内文化財保存活用対策について」
⇒資料館建設を具申
・昭和41年(1966)奥多摩町が都知事・都議会議長へ資料館建設を陳情
・昭和48年(1973)町民1457名の署名提出
・昭和53年(1978)開館
・平成10年(1998)奥多摩水と緑のふれあい館として再開館(東京都水道局運営)
・「ダム村四世」世代には「郷土意識」はない(報告者の実体験)

4-2 平成の大合併と郷土史
・新潟県における歴史資料保全のボランティア団体・越佐歴史資料調査会
・越佐歴史資料調査会の活動の出発である東頸城郡安塚町
 ⇒歴史資料の保存とともに地域を巻き込んだ「古文書 in 安塚」など報告会
 ⇒地元の方がたを中心とした「安塚町古文書愛好会(講座)」発足
・2005年 「新」上越市の成立:安塚町を含む14市町村合併 / 「旧」上越市:面積4倍
 ⇒市町村合併特例法に基づかない地域自治区による地域協議会設置(根拠法:地方自治法)
 ⇒2013年 地域協議会規定改革 / 大幅な権限縮小と「選択と集中」の推進
 ⇒2018年4月段階、旧安塚町における活動の低下

おわりに
・歴史資料・文化財の保全に対して足りなすぎることは多くてもやり過ぎることはない
 ⇒世代が変われば意識は遺らない
 ⇒人が戻らないあるいは復興祈念公園や中間貯蔵施設になるエリアでなにを展開するか
・クラウドファンディングで歴史資料の保全を行うことの是非
 ⇒歴史資料・文化財の保全とは文化財行政の範疇で行うべき
 ⇒利用・活用(→観光)ありきの文化財保護法改正に対する批判をすべき



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朝日新聞クラウドファンディングA-port
「東日本大震災と原発事故で失われつつある
福島県双葉町両竹の歴史と文化を承継したい!」

https://a-port.asahi.com/projects/morotake-jumping/
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